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WEB制作の話

名古屋の和菓子店のサイトが、世界のWebデザイン賞「Awwwards」のNomineeになるまで

読了 約4分文:和田裕史

2026年10月、僕が一人で作った松露堂のサイトが、世界のWebデザイン賞「Awwwards(アワーズ)」の審査を通り、Nominee(ノミニー)として公開されました。名古屋・円頓寺本町商店街で、1877年(明治十年)から続く和菓子店です。

世界の審査を通過運営が一つずつ手作業で確かめ、テンプレートのサイトは受け付けない賞
一人で、全部企画・デザイン・プログラムまで一人。テンプレートは不使用
創業149年目の初サイト商店街の老舗の手仕事を、4つの言語で世界へ
スマホの速さ100点Googleの測定で4項目すべて100点(2026年9月)

Awwwardsに作品が載ったことのある作り手は、東海地方では、まだひと握りです。その一つに、名古屋の一人スタジオと、商店街の老舗の組み合わせで並べたことを、素直にうれしく思っています。

この記事では、Awwwardsがどんな賞なのか、どんな審査があるのか、そして店のサイトとして何を考えて作ったのかを書きます。「名古屋で、世界の賞に出せる水準のサイトを作れる人はいるのか」と探している店主さんに向けて。

Awwwardsは、どんな賞か

Awwwardsは、世界中の制作会社やデザイナーが作品を出す、Webデザインの賞です。出した作品は、まず運営が一つずつ手作業で確かめます。テンプレート(あらかじめ用意された型)で作ったサイトは、受け付けられません。

確認を通った作品だけが、Nomineeとして公開されます。そのあと、世界の審査員が「デザイン」「使いやすさ」「独創性」「中身」の4つで採点し、点の高い作品には Honorable Mention や Site of the Day が贈られます。

  • Nominee:運営の審査を通り、公開された作品
  • Honorable Mention:世界の審査員から、高く評価された作品
  • Site of the Day:その日、世界で一番に選ばれた作品

松露堂のページはAwwwardsのこちらです。制作者の欄には、僕の屋号「NOUIKU GIFT ACADEMY」が載っています。

何を作ったか

松露堂は、2026年7月まで自分たちのサイトを持っていませんでした。創業149年目で、初めてのサイトです。

主題は「手の中の温度」にしました。炭火で焼く320℃から始まり、章を読み進めるごとに温度が下がって、最後は菓子を受け取る手のひらの36.5℃に着く。画面の端の小さな温度計が、その道のりを示します。

  • 明治十年からの歩みを、縦書きの明朝で一行ずつ
  • 松露糖やすり蜜、金鯱きんつばを手焼きする手元を、映像で
  • 日本語・英語・繁体字・簡体字の4言語。円頓寺を歩く海外の方にも、菓子の名前と由来が届くように
  • テンプレートは使わず、設計から実装まで一人で一から。制作期間は約6週間

速さも削っていません。Googleの PageSpeed Insights で、スマホの4項目すべて100点でした(2026年9月の測定。点数は測るたびに数点動くことがあります)。動画も映像も入ったサイトで、この速さを出すのは簡単ではありません。

賞のために、作ったのではない

順番は逆です。先にあったのは、「この店の手仕事を、そのまま伝えたい」という一点でした。手土産を探す人と、松露糖を昔から知っている遠方の人。その人たちが、店に足を運びたくなるか、名前を覚えて帰るか。そこから作りを決めています。

公開のあと、松露堂さんはInstagramでこう書いてくれました。

「ただ商品を並べるサイトではなく、松露堂の“所作”と職人の体温が伝わる場所として、【手の中の温度】という言葉にのせて美しく綴っていただきました。」

店主さんにそう言ってもらえたことが、僕にとっては一つ目の評価です。Awwwardsは、その上に乗った二つ目の評価だと思っています。

名古屋の店に、世界の水準を

世界の賞に出せるサイトは、大きな会社や東京のブランドだけのものではありません。商店街の和菓子店でも、町のうどん屋でも、その店にしかない物語があれば、作れます。

僕のやり方は一つです。見積もりの前に、サイトを先に作ってお見せします。見て、気に入らなければ0円です。料金は月5万円〜で、料金のページにすべて載せています。

「東海でひと握り」は、当社が確認できた範囲です(2026年10月)。

書いた人:和田裕史(一般社団法人脳育ギフトアカデミー 理事)。名古屋・那古野の一人スタジオで、店のサイトを一から作っています。見積もりの前に、サイトを先に作ってお見せするのが僕のやり方です。

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